こんにちは!ハチハチ編集部のまさです。
初秋の残暑は嘘のように過ぎ去り、冬が身支度を始めたと思うほどの気温の変化に驚いています。
今回は、以前に宿坊に宿泊する機会があり、香川県「第七十五番札所善通寺」で体験したことをお話ししたいと思います。
1. 善通寺について
ここ、善通寺は全国各地に様々な伝説を残した、弘法大師空海が生まれた場所です。
第七十五番札所善通寺。南大門から入り、まず目をみはるのは、おおきな五重塔。
この日はあいにくの悪天候で綺麗に撮ることはできませんでしたが、細かいところまで装飾が施されている立派な塔でした。
まっすぐ進むと、国の重要文化財にも指定されている善通寺の本堂、金堂があります。
年季を感じさせながらも、荘厳な雰囲気を醸し出しているおおきなお堂は、このお寺の風格を表しているようでした。
敷地が広く、見られるものも様々。
2. 宿坊 「いろは会館」
お寺の境内を少し歩くと、善通寺の宿坊、「いろは会館」が見えてきました。
お遍路さんが宿泊する施設ということで、純和風な建物をイメージしていましたが、外観は白い壁の和洋折衷な見た目でした。
中にはお堂につながる廊下や、食堂、温泉などお遍路さんを「おもてなし」するためのサービスが様々。
入口から入り、まず両隣には金剛杖を立てることのできる杖立てがありました。
金剛杖をじっくりと見るのが初めてで、まじまじと見てしまいました。他の宿泊者の方の杖を見てみると、シンプルなものだったり装飾のあるものだったり個性が様々です。
部屋の内観は、お寺のシンプルな和風の部屋を想像していたのですが、旅館のような雰囲気でした。
夜になり温泉に行きました。温泉の効能は様々な体の疲れに効くようで、とても気持ち良かったです。
外は音一つなく静かでした。地面の砂利を踏むじゃりじゃりとした音と初秋の虫の鳴き声が心地よい空間を作り出してくれました。
晴れていたので少し散歩をしてみることに。
夜のお寺の雰囲気は昼のものとは違い、何かパワーを感じるようでした。
見るものすべての輪郭が月の光で浮き出ていて、昼に見た時よりも力強く、より神々しさがありました。
私が想像していた宿坊というのが、お寺でみっちり修行するようなイメージだったので、
想像とのギャップがとても大きく、楽しく過ごすことができました。
3. お勤め体験
朝5時30分。早起きが不慣れな私は、少し眠い目をこすりながら、ふらふらと御影堂にたどり着き、お坊さんから読経用お経の内容が書いてある紙を渡して頂けたので、それを持って座りました。
雨のぱらぱらという静かな音とともに、住職さんの挨拶から朝のお勤めが始ました。
まずは、お坊さんたちの読経。
体の芯から響くような力強い読経で、潜んでいた睡魔もどこかへ行ってしまいました。
次に、私たちも交えての読経。ゆっくり、分かりやすいスピードで説明をしていただけて、読経初体験の私も分かりやすく読むことができました。
最後の読経は、最初のものよりパワフルな読経でした。
お勤めが終わった後、「戒壇(かいだん)めぐり」という体験をすることができました。
光一つもない真っ暗な通路を壁伝いに進み、自己を見つめなおす精神修行のようなものです。
暗闇の中を進んでいるとお経が聞こえてきました。低い声だったので驚いたものの、声を聴いていると解説のようなものが流れ始めました。
解説によると、声は弘法大師の声を再現したものらしく、ありがたいと思う反面、どのような方法で弘法大師の声を再現したのかが気になりました。
ちょうど中ほどまで進むと、弘法大師と縁をつなぐことができるといわれている大日如来の像・歴史を感じるおおきな金剛杵がありました。
暗闇を抜け、階段をのぼると、御影堂に来た時に通った廊下にそのまま行くことができました。
普段体験できないような体験をして、目には見えないエネルギーのようなものを感じることができました。
※戒壇巡りには別途で大人500円・子供300円の料金が必要です。
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朝のお勤めをすることで普段とは何か違うパワーがついた気がします。
特別な体験ができて、更に力も沸いてくる。
皆さんも機会があればぜひ体験してみて下さい。
ハチハチ編集部 | まさ